1000記事突破記念で盆栽について考えてみる。

シンパク

ほい真柏↓

ただの挿し木素材です。

葉もいつものごとく杉葉で↓

なんだいつもと一緒じゃん。って思われる真柏ですが、

ただね、

これ、「曲の入った古枝」を挿したものなんです↓

良い曲入ってるんですよ。良い感じの、自然な曲が。しかも硬くてしっかりした曲。

もうたまらんです。

この下の芽が充実してくれたらもっと最高↓

もう来春には鉢を締めてみようかな。とか考え中。

小さくモコモコさせるには鉢を締める必要があるんじゃないか説を立証するために実験してみたいんですよね。

そんなこんなと色々考えながら眺めるだけで時間はあっという間に過ぎていきます。

盆栽って、他の趣味と圧倒的に違うのは「時間の流れ」ですよね。盆栽の勉強はいくらでもできるけど、知識を元に作業をするには、その作業の「適期」が来ないとできないし、勉強できる知識は「当たり障りのないこと」だけなので、最適・最速の作業をするには、自分の棚場・環境で経験したことでしか判断できないのがほとんど。それを実験して失敗して成功してスキルにするまでには半端なく時間がかかる。時間がかかる上に、会得しても自分の棚場でしか使えないという本当に特殊な趣味だと思います。

「貴方の棚に合うか分かりませんが、うちの棚ではこうやれば上手くいきました」という情報をかき集めて自分の棚場に落とし込む。それが成功するかどうかは数ヶ月後、数年後にしか分からない。果てしない。ゴールを追いかけていると確実に飽きてしまう。

この絵の制作期間は2ヶ月です!とか言ってる他の競技に対して「短い!甘い!」とか言ってるわけじゃなくて、全然競技が違う。こっちは毎月違う色が出るペンしか使わずに絵を描いてるイメージ。例えば8月に黒色が出るからそこで輪郭バーっと書いちゃって、9月に赤色が出るからそれで花びらの色を塗ろう、ただここだけは赤色の上に黒色を乗せたいから、今年の9月に赤で塗って来年の8月になったら黒を乗せよう。といった感じ。上手くいくと思うんだけどなー、とりあえずやってみるか。成功した失敗した、、じゃあ次はこうしよう、、、1つの実験に対して年単位でしか結果が出ない。

果てしない。

盆栽はゴールテープを切ることよりも、ゴールが見えずただ流れていく時間を楽しむ趣味だと思う。他の趣味・習い事とは根本的に楽しむ場所が違う。「文化祭は準備期間が一番面白い」「旅はどこに行くかではなく誰と行くか」このあたりの考え方が近いのかなと思います。

お金をかけて良い盆栽を多く持っている人が優秀な盆栽家なのか?これに「いや違う」と即答するのは決断が早くて、目的が違うことに気づく必要がある。どんな尺度で優秀とみなすのか、それによって良くもなるし悪くもなる。

今の所「どれだけ楽しんでいるか」が最強の尺度だと思っているけど、時が経つとまた考え方も変わるんだろうな。超える可能性があるのは「どれだけ他の盆栽家に貢献できているか」あたりかな?

何れにせよ他人の尺度を意識してたら盆栽は楽しめません。面白いものにハマってしまったなと思う今日この頃でございます。

そんな酔いどれ長嶺でした。最近は、シークヮサーの原液といいちこをソーダで割って飲むのがお気に入りです。

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