[初心者]もみじの盆栽についてザクっとまとめてみた

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紅葉も楽しめる盆栽といえば「もみじ」ですよね。今回はこの「もみじ」についてポイントをザクっとまとめてみました。

「もみじ」の盆栽は「雑木盆栽」にジャンルする

まず、盆栽は以下の5ジャンルがあり、

  • 松柏盆栽(ショウハクボンサイ)
  • 雑木盆栽(ゾウキボンサイ または、葉もの盆栽)
  • 花もの盆栽(ハナモノボンサイ)
  • 実もの盆栽(ミモノボンサイ)
  • 草もの盆栽(クサモノボンサイ)

もみじは雑木盆栽の「葉もの盆栽」にジャンルされます。

雑木盆栽(葉もの盆栽)とは

「雑木」というと一般的にはヒノキやスギのように建築木材として優れている樹木以外をまとめて「雑木」と呼びます。そのため雑木盆栽というと皐月などの花もの盆栽や、姫林檎などの実もの盆栽もある意味「雑木盆栽」に含まれますが、盆栽界では主に「芽出しの美しさ」や「紅(黄)葉」、落葉した後の「寒樹の姿」に鑑賞価値を持ち、花や実をほとんど鑑賞対象にしない樹種を「雑木盆栽(葉もの盆栽)」と呼んでいます。

テイカカズラ(チョウジカズラ)は落葉樹ではありませんが雑木盆栽にジャンルされます。

雑木盆栽(葉もの盆栽)の種類ってどんなものがあるの?

雑木盆栽(葉もの盆栽)の種類

まずは雑木盆栽(葉もの盆栽)の種類をザッと書いちゃいます。

  • モミジ
  • カエデ
  • ケヤキ
  • ソロ
  • ヒメシャラ
  • ブナ
  • イチョウ
  • ツタ
  • コナラ
  • シラカバ

はい、知ってるものもあれば聞いたことないものもあるんじゃないでしょうか。もちろんこれだけではありませんが、これくらい知ってれば充分かと。

モミジという植物は存在しない

植物学上モミジという植物は存在しません。一般的にモミジと呼んでいる木は全てカエデ(カエデ科カエデ属)です。だから何、と言う話ではなくこれだけです。

ただ盆栽界(園芸界?)ではモミジとカエデを区別して呼んでおり、5裂以上で深い切れ込みが入っているものをモミジ、それ以外をカエデとしています。

モミジは四季を楽しめる

モミジには四季それぞれの楽しみ方があります。

  • 春:芽出し
  • 夏:新緑、葉姿
  • 秋:紅葉
  • 冬:寒樹

特に実際に盆栽を始めるまで「芽出し」の美しさを知らなかったという方は少なくない思います。

これは清姫モミジの芽吹きの様子です。

芽出し時点で紅葉時のように赤い葉が展開する品種もあります。

モミジの品種について

お次はモミジに特化して品種をざっと書いてみますね。

  • シシガシラ(獅子頭)
  • デショウジョウ(出猩々)
  • ベニチドリ(紅千鳥)
  • カシマヤツブサ(鹿島八房)
  • キヨヒメ(清姫)
  • コトヒメ(琴姫)
  • マイヒメ(舞姫)
  • オリヒメ(織姫)
  • シギタツサワ(鴫立沢)
  • サンゴカク(珊瑚閣)
  • カツラ(桂)
  • アカネ(茜)

もちろんこれだけではありません。他にもたくさんの園芸品種がありますが、今回は盆栽として人気のある品種をチョイスしました。

園芸品種ってなに?

園芸品種とは、交配などにより人為的に作られた観賞用の品種で、◯◯科◯◯属◯◯種のさらに下に位置する細かい分類です。遺伝的に均一かどうかは問われず、同じ園芸品種同士を掛け合わせても親と同じ特徴にならないこともあるため園芸品種の繁殖は挿し木や接ぎ木などで行われることが多いです。

もみじの場合「イロハモミジ」、「ヤマモミジ」、「オオモミジ」と言う3つの原種がありこれらから多くの園芸品種が作られています。(そもそもヤマモミジがイロハモミジの亜種または変種だとか、オオモミジの変種だとか細かいことは置いときます。)

原種が少し厄介で分かりにくいところですが例えば原種の「ヤマモミジ」として売られている盆栽でも、葉の小さい小葉性だったり節間の詰まった八房だったり葉の大きさが異なったりと品種の「特徴」が固定されていません。なので同じヤマモミジと言う名の盆栽を複数手に入れても同じ特徴の盆栽が揃うとは限りません。園芸品種であればある程度品種としての特徴が決まってるので判断しやすいのですが、、これが原種の難しいところです。

そして全ての盆栽屋が品種の特徴を把握しているとは限らない上に、血統書のように品種を確定させる証もありません。カエデにヤマモミジの札が付いているなんて事もあります。鵜呑みにせず自身である程度の判断はできるようにしましょう。

初心者におすすめのモミジ

初心者におすすめのモミジは

  • ヤマモミジ
  • マイヒメ(舞姫)
  • オリヒメ(織姫)

これうちの棚にある織姫です↓

おすすめの理由

おすすめの理由は3つあります。

  1. 生命力が強い
  2. 安価で素材が手に入る
  3. 成長スピードが早い

それぞれについて補足していきます。

生命力が強い

この3種は生命力が強く枯れにくいです。枯れにくいというだけで絶対枯れないわけではないですが。他の品種に比べるとはるかに強いです。

挿し木で簡単に増えるのもおすすめ要因の1つ。私は織姫が好きです。

安価で素材が手に入る

ヤマモミジに関しては「盆栽」として昔から楽しまれているため、珍しい樹種の盆栽と比べると盆栽としての絶対数がかなり多いです。そのため素材であれば安価で求めることができます。ポット苗なら数百円。盆栽やってる人なら「こんなんでよければ」とただでくれるレベルです。

舞姫、織姫は昔ほど貴重ではなくなってきましたがまだまだ手に入りにくい部類。ですが、増やしやすいという特徴があるためこれからどんどん増えて手に入りやすくなると思われます。

成長スピードが早い

同じもみじと呼ばれる品種でも成長スピードは様々です。これら3種はその中でも成長スピードはトップクラス。早いといっても所詮盆栽の中での話なので「ほとんど動かない亀もいれば足の早い亀もいる」くらいの解釈でお願いします。

舞姫、織姫は種としての特徴である「小葉性」が最大のオススメポイントです。小葉性なのに成長が早く育てやすく小品盆栽にも豆盆栽にも相性バッチリ、しかも増やしやすい。言うことなしです。

他の品種はおすすめじゃないのか

ここで紹介していない樹種がおすすめじゃないのかと言われる方もいらっしゃるかと思いますが、初心者にはおすすめはしません。

理由は以下3点です

  • 成長スピードが遅い
  • 生命力が弱い
  • 増やしにくい

オススメしないというだけで初心者に育てられないというわけではないので好みの樹種に挑戦していいと思っています。

サンプル画像募集

せっかくSNSで繋がれる世の中なのでモミジのサンプル画像をTwitterで募集したところ複数のご厚意が寄せられたので、申し訳ないですがその中から抜粋でご紹介させていただきます。

Twitter仲間のもみじ盆栽

taccho(デルタ波大好き)さんより、双幹の山もみじ。

樹高35cmくらいでしょうか。バランスの取れた力強いボディから伸びた枝にもみじらしい新緑の葉が美しいです。紅葉した姿も見てみたい。

SB,ISK (@223_hide)さんより実生もみじ

もみじは成長速度が早いので実生からも楽しめますよね。小さいもみじが可愛すぎる。針金で強制して自分好みにしたいところ。

みなきちにほん(@minakichinihon)さんより
小さく仕立て中の紅枝垂れ。

赤く解れた葉が特徴的ですね。盆栽ではあまり見かけない品種なので是非とも納得の行くまで仕上げてほしい1品。

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