太くて小さい盆栽の作り方(初心者用基本的な考え方)

盆栽

盆栽初心者でもいろんな盆栽をみていると何となく「太くて小さい盆栽かっけー」って気付くと思います。太くて低い盆栽って、塊感があって、どっしり構えてて魅力的ですよね。そんな太くて低い盆栽を作る方法を2パターンご紹介します。

・小さく維持して長い年月育てる方法

・大きく育ててから切り戻す方法

初めからずっと小さいまま作り続けるか、1度大きく伸ばし育てて太い足元を得たらそれを切り戻して小さくする方法かの2パターンです。それぞれの説明と、その他基本的な考え方を説明していきます。

太くて小さい盆栽の作り方

小さく維持して長い年月育てる方法

1つ目は「小さく維持し続ける」という単純明快な方法です。本やネットに書かれている通りの管理方を小さい頃から続けることで大きな傷を作ることなく仕上げる方法です。

果てしなく時間はかかりますが良い盆栽が作れます。どれぐらい時間がかかるかというと、この写真の樹が36年物です。36年って、今年産まれた子が成人して社会人になり中間管理職になっててもおかしくない年月です。樹種や、目指す形、維持管理方法など様々な要因で変わってくるので一概には言えませんがそれくらい長いよってことを伝えしたいだけです。

大きく育ててから切り戻す方法

次は、大きく育ててから切り戻す方法です。読んで字のごとくですが、樹は枝を徒長させるとそれを支えるために枝の付け根が太ります。それを利用して、太い足元を得るまで伸ばして切り戻すを繰り返す方法です。

この方法は前者に比べるとはるかに早く太い足元をGETできますが、伸ばして太った枝を切り落とすので大きな「傷跡」が残ってしまいます。(ちなみにこの樹で5年物です)

メリデメ

  • 小さく維持して長い年月育てる方法
    • メリット
      • 大きな傷跡ができないため幹肌が綺麗
    • デメリット
      • 時間がかかる
  • 大きく育ててから切り戻す方法
    • メリット
      • 短い時間でできる
    • デメリット
      • 大きな傷跡ができる

前者はどうしても時間がかかってしまうため、後者「大きく育ててから切り戻す方法」がオススメ。

さらに一手間加えて、実生苗の低い位置にあらかじめ「曲」を入れておき、太る過程で曲を癒着させて塊(ボディ)を作る方法もあります。

盆栽を太くする方法(植え方)

盆栽を太くするための「植え方」は3つあります。どれも効果はありますが下に行くにつれてその効果が高まります。

  • 鉢のサイズを大きくする
  • ザルで育てる
  • 地植えで育てる

鉢のサイズを大きくする

鉢を広げて根を張る場所を広げてあげるというシンプルな方法です。枝と一緒で根が走ると足元が太ります。

ザルで育てる

次はザルで育てる方法です。普通の鉢だと鉢の中で根がぐるぐると巻き続けますが、ザルの場合だと根がザルの淵まで伸びると空気に触れて成長が止まります。成長が止まると他の場所から根が出てきます。その根も淵まで行くと成長が止まります。この性質を使って根を増やし足元を太らせます。

地植えで育てる

もっとも効果的なのは、樹を地面に直接植えつける方法です。四方八方に根を張り巡らせる地植えは樹本来の育ち方なのでその効果は絶大。盆栽産地では盆栽用の「畑」も存在します。

1、3の育て方は、根が長く伸びてしまうのがデメリット。根が長く伸びると、小さい鉢に移す際に苦労します。そして植替える時に根を切ってしまうので足元に小根が少なくなってしまい場合によっては枯れてしまうことも。個人的オススメはザルです。ザルは乾きやすいというデメリットがありますが、乾きすぎないよう管理するだけなので難しいことはありません。

育てるフェーズがあり順番に作る必要がある

「大きく育ててから切り戻す方法」にはフェーズ(段階・局面)があって作る順番があります。

  • ボディー作り
  • 枝作り
  • 完成形の維持

ボディー作り

まずはボディから作っていきましょう。まずは「葉刈り芽つみといった抑止作業はせずに」ひたすらボディ作りに集中しましょう。「枝を走らせる」とは太り目的で放置している徒長枝のことを指します。

枝作り

ボディができたら次は枝作り。枝を太らせないよう気をつけながら作っていきます。ここにきて初めて本にあるような「葉刈り」や「葉透かし」、「芽切り」といった基本作業を行います。

完成形の維持

枝が思う通りにできたら完成です。後はひたすら「維持」し続けて時代(古さ)を載せていきます。

作る前に決めること2つ

盆栽を作る前に2つ決めて置くことがあります。

・目的の大きさ(樹高)

・作り始めるフェーズ

これを決めずに始めると、後でやり直したり遠回りすることがあるので先に決めておきましょう。

目的の大きさを決める

樹高を決める

完成形の樹高を決めます。これが決まってないと今この樹がどこまで来ているのかイメージできません。目指す樹高は以下のパターンがあります。

  • ミニ盆栽(7cm10cm)
  • 小品盆栽(10cm〜20cm)
  • 貴風盆栽(20cm〜35cm)
  • 中品盆栽(35cm〜60cm)
  • 大品盆栽(60cm〜)

(※諸説あります)

作り始めるフェーズを決める

「この盆栽はボディ作りから必要だな」、「ボディはできてるから枝作りだな」と盆栽1つ1つにフェーズを当てていきます。

  • ボディー作り
  • 枝作り
  • 完成形の維持

ボディができていないのに枝を作り始めるのは「小さく維持して長い年月育てる方法」に該当しとても時間がかかります。ボディ作りが必要ならボディ作りに専念しましょう。

2フェーズ同時進行は可能

1本枝を走らせつつ、他の枝で枝を作り始めることは可能です。その場合、この枝は走らせる、この枝は走らせない。としっかり決めましょう。

黒松の場合は2フェーズ同時進行が必要

雑木だと芽のない部分まで大きく切り戻しても芽吹いてくれることが多いですが、例えば黒松の場合だとそうはいきません。黒松の枝を走らせる時は、走らせつつも低い位置にある芽を大切に残しておきます。目的の太さを得たら低い位置の芽の上まで切り戻すというちょっとしたテクニックが必要になります。

以上となります。なんとなく作業イメージはできたんじゃないでしょうか。ザルに入れつつ枝を走らせて極太ボディを手に入れましょう。

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