盆栽にはどんな種類があるの?
まずは盆栽にどのような種類があるのかから認識していただきたいと思います。盆栽は「松柏」、「葉もの」、「花もの/実もの」の3種類があります。それぞれの特徴は以下の通り。
「松柏」とは
「松柏」とは「ショウハク」と読み、真柏(シンパク)/黒松(クロマツ)/赤松(アカマツ)/杜松(トショウ)/一位(イチイ)などの針葉系樹種を指します。常緑樹で1年中緑を楽しむことができ、盆栽とは言われればまず松柏が浮かぶのではないでしょうか?先日行われた世界盆栽大会inさいたまスーパーアリーナでも入口でお出迎えしてくれたのは真柏でしたし、話題になった1億円の盆栽も松柏でしたね。しっかり作れば価値の上がる面白い樹種だと思います。また、木の一部が白くなった神(ジン)や舎利(シャリ)を楽しむことができます。
→神(ジン)や舎利(シャリ)とは
神(ジン)や舎利(シャリ)とは、枝や幹の一部が枯れ、表面の皮が剥がれて中が白骨化して白く見えている部分の事を指し、枝が白骨化した部分をジン、幹が白骨化した部分をシャリと呼びます。
「葉もの」とは
「葉もの」とは「ハモノ」と読み、主に楓(カエデ、もみじ)/欅(ケヤキ)などの雑木系樹種を指します。秋になると紅葉する落葉樹が多く、常緑の針葉樹と違って四季の変化を楽しむ事が出来ます。春の新芽、夏の新緑、秋の紅葉、冬の枝ぶりなど見所満載です。
「花もの/実もの」とは
「花もの/実もの」とは「ハナモノ/ミモノ」と読み、主に皐(サツキ)、桜(サクラ)、梅(ウメ)/柿(カキ)、リンゴなどが挙げられます。葉ものの雑木と違って花や、その後の実に鑑賞価値があります。桜にいたっては「花見」で年行事になるほど観賞価値の高い花を自宅で楽しむことができるなんとも贅沢な樹種です。花芽と葉芽があったり授粉や摘果を行うなど他種とは異なる盆栽管理を楽しむこともできます。難易度は他種と比べて難易度が高めです。
どういうのが良い盆栽なの?選ぶポイントは?
根張り
四方八方に根が伸びているか(いわゆる八方根張りかどうか)。大地をつかむようにしっかりと立っているか。樹形によっては八方じゃない方がしっかり這っているようにも見えることもありますが、基本的に八方根張りが良く、欠けてる部分が無いのが望ましいです。苗木や樹齢の若い盆栽で根張りが土に埋まってて確認できない場合もありますが、土に埋まっているという事は「魅せるほどの根張りがない」か「そもそも根張りがない」と思って割り切ってください。根張りから立ち上がりまでを「座(ザ)」と呼ぶこともあります。
立ち上がり
根張りから最初の枝までの部分を「立ち上がり」と呼び、そこが盆栽の中で最も重要視されるポイントとなります。太くどっしりと構えた大樹を表現するためにはこの立ち上がりの見た目が大事です。ちなみに盆栽の幹を太くする方法は効果の高い順に「畑に植えて育てる」、「ザルで育てる」、「大きめの鉢で育てる」となります。畑で育てると自由奔放に育ちすぎて制御不能になることもあるのでご注意ください。
コケ順
上にいくにしたがってだんだんと細くなるコケ順のよさや、傷のない綺麗な幹肌がポイントです。
樹形
→別途記載
枝ぶり葉ぶり
枝の配置や太さのバランスがポイントで下から順に一の枝、二の枝、三の枝・・・と続きます。手入れがいきとどき整理され大きさのそろった小葉のバランスがポイントになります。
まとめ
いろいろ書いてますが、苦労が見える盆栽は基本的に高いです。これを作るためにこんな苦労しただろうなとか、こうなるまでに何年かかったんだろうと、ちょっとした知識と直感で苦労と年月を感じる物にはやっぱり良い値段が付いています。違いを知りたければいくつもの作品(盆栽)とその値段をみるのが一番だと思います。色々見ていると「これかっこいい!」と「値段が高い」のマッチ率が上がっていきます。個人的にはヤフオクがその目を養うのに便利だと感じます。お気に入り登録機能で良いなと思った盆栽や、こんな値段で売れるの?と思った盆栽を登録しておき、その経過を観察するだけなのでお金はかからないし見てて楽しいし、掘り出し物あれば落札しちゃえばいいのです。